上京して入っていた寮の、ある競馬友人が私に言った。
『ダービーは昔から運の強い馬が勝つと言うけれど、それには裏付けがあって、朝日杯、ラジオたんぱ杯(現ラジオNIKKEI杯)、共同通信杯、弥生賞、皐月賞を勝った馬のどれかに限定されるいるんだ。この5つは出世レースと言われていて、運の強い馬にもそれなりのキャリアと実力が必要だということだろうね。』
彼は続けた。
『でもこのジンクスを破った馬がフサイチコンコルドという馬で、たった3戦目で、この5つの内どれも勝っていないのにダービーを勝ってしまったんだ。だからフサイチコンコルドはよっぽど強い運を持った、奇跡の馬と呼ばれているんだ。』
最後に彼はこうも言った。
『確かにフサイチコンコルドは例外の奇跡かも知れないけど、この奇跡にも理由は付けられる。親が外国種牡馬のカーリアンで、持ち込み馬だからだよ。日本血統馬と違って外国血統馬は、ダービーとかの時期に合わせて成長する早熟血統がほとんどだからね。外国馬の出られないダービーには、逆にこういう外国血統の持ち込み馬なんかが活躍するんだろうね。過去にダービー2着に来たビワハヤヒデの親のシャルードも同じ外国種牡馬だったけど、ビワハヤヒデは同じ持ち込み馬だからダービー出られたんだよ。』
※注※
この話をしていた1997年当時は、日本ダービーには外国血統の外国産馬、いわゆるマル外は出走することが出来ず、外国血統であっても、日本で生まれて育った、いわゆる持ち込み馬は出走することが出来た。2001年以降は普通に外国産馬もダービーに出走できる。
それにしても、言われてみて納得した。
なるほど、今までダービーを勝った馬を思い返してみても、確かに5つの内どれかを勝っていた。フサイチコンコルドのような例外があるものの、これはあくまで彼が言った通りの例外であって、基本は5つの出世レースを勝った馬がダービーを勝っていたのだから。当時、あまり競馬の知識の無かった自分も妙に納得したのを覚えている。
この話を聞いて以来、私はこの5つの出世レースを、日本ダービーへの『特急券』と呼ぶようになり、ダービーは必ず特急券レースを勝った馬から買うようになった。勝つ馬が分かれば、2、3着に来る馬には特にジンクスは存在しないので、自分で思った馬や、直感で決めた馬を買った。
この友人の教えがあったから、翌1998年の、スペシャルウィークとボールドエンペラーの馬連万馬券も当てることが出来た。
今はもう実家のある栃木に帰ってしまったため東京には居ないが、彼は当時、競馬に関しては兄貴と呼べる存在であった。そして未だにあの時の教訓は忘れてはいない。これが私の信じるダービー理論であった。
しかし2000年に、その考えに疑問を生じさせる馬がダービーを勝った。特急券を持たないアグネスフライトの勝利。自分の自信に揺らぎが出た瞬間だった。
しかし、その疑問はすぐに払拭されることとなる。
確かに、勝ったアグネスフライトは特急券を持ってはいなかったが、2着の馬は特急券を持っていた。思い返せば、例外であったフサイチコンコルドの時も、2着の馬は特急券を持っていた。例外馬が勝ったとしても、特急券を持った馬が連に絡む、そう解釈して、半ば無理やり自分を納得させた。
しかしその後、無理やり自分を納得させることの出来ない例外が起こることとなる。2002年と2004年のダービーである。
2002年の、特急券を持たないタニノギムレットが勝った年は、2着に来たのはシンボリクリスエスという馬だが、この馬、かつては出られなかった外国血統の外国馬である。なので、例外の馬が勝った上に、かつて例外扱いされていた馬が例外として2着に突っ込んだのだと自分を納得させようとしたが、些か無理があった。
2004年も同じである。特急券を持たないキングカメハメハが勝った上に、3着は愚か、2着に来た馬でさえ、特急券を持ってはいなかった。
確かにキングカメハメハが外国血統の持ち込み馬だから、フサイチコンコルドの時の理論が成り立つかもしれないが、さすがに2、3着の馬まで特急券を持っていないとなると、もうお手上げ状態だった。
その後2005年、2006年は、友人の理論通りの馬が勝っており、2007年もある意味例外ではあるが、3着には理論通りの馬が入って馬券に絡んでいるので、それなりに納得はしている。
しかし、いつ2002年、2004年のような例外が起こるかは分からない。しかも今年2008年は、いつにも増して全く傾向の読めない3歳クラシック路線。特急券を持った馬も、マイネルチャールズ、ショウナンアルバ、サブジェクトの3頭しかいない上に、どれもこれも信頼のおけない馬ばかりである。更に追い討ちを掛けるように、今回は皐月賞馬が不在。皐月賞馬が出なかったダービーは、必ずのように荒れています。
いくら特急券を持っていようとも、クラシックに全く縁の無い、マイネルの馬が馬券に絡むと思いますか?
私はそんなの怖くて軸には絶対出来ません。
いくら特急券を持っていようとも、距離不安のある、燃えやすい気性のウォーエンブレム産駒のショウナンアルバが馬券に絡むと思いますか?
しかも鞍上は出遅れ常習犯の蛯名ですよ。私は怖すぎて軸に出来ませんよ。
いくら特急券を持っていようとも、2400mに不安のある、フジキセキ産駒のサブジェクトが馬券に絡むと思いますか?
確かに今年のGI路線はフジキセキ産駒が大活躍しており、先週のオークスも2着はフジキセキ産駒だった。この馬が3頭の中では最も軸にしやすいかと思いますが、特急券レースを勝った後の成績が、9着、10着、10着では怖くて軸などには出来ません。普通に考えればその特急券レースでさえ偶然勝ったとしか思えませんから。
残りの馬から選ぶとしても、どれもこれもパッとしません。どうしようもない馬ばかりです。よくそんなのでダービーに出てきたなと言いたいぐらいですよ。
ディープスカイにサクセスブロッケン?距離不安の馬に、砂しか走ったことの無い馬を、軸にするなどという奇行に走ることは出来ません。
ならばどうすれば良いのか?
2002年、2004年の例外が再び起こるのか?
対策はあるのか?
傾向は?
傾向はあります。
不完全ではありますが見つけました。
特急券理論が通じない時の、新応急処置理論。
あの時の教えは無駄にはしません。
今からそれを説明しましょう。
※注※
あまりにも古い時代の話はさすがに意味が無いので、トライアルレース形態が確立された、近代競馬からの傾向とします。
近年、共同通信杯や弥生賞などの皐月賞経由路線、青葉賞やNHK杯(現プリンシパルステークス)などのダービートライアル経由路線などが確立されてからは、いかにしてダービーを目指すかということが明確になってきたと言えるでしょう。そんな中、ダービーを勝つ馬を予想する物差しの一つとなるのが、前述の5つの特急券レースとなってきたわけです。
『その内のどれか一つを勝った馬がダービーを勝つ。』
これを自分のダービー理論とし、勝たずとも3着以内には入る、というのが考えられる最低ラインでした。
それでも例外は付き物です。
調べた結果、こういった近代競馬になってからは、特急券レースの勝ち馬が1頭も3着以内に入らない例外が、1988年、2002年、2004年と3回ありました。
例外にも何か傾向があるかもしれない。そう考えて、その3回を振り返ってみました。
1988年:1着馬→前走 皐月賞2着
2着馬→前走 NHK杯2着
3着馬→前走 青葉賞1着
2002年:1着馬→前走 NHKマイルカップ3着
2着馬→前走 青葉賞1着
3着馬→前走 プリンシパルステークス2着
2004年:1着馬→前走 NHKマイルカップ1着
2着馬→前走 京都新聞杯1着
3着馬→前走 青葉賞1着
ここから読み取れる傾向は只一つ。必ず3着以内に青葉賞勝ち馬が入ってきているということです。
かつて青葉賞と言えば、同じ舞台で同じ距離を走る、ダービートライアルレースと言われながら、そこを使った馬はダービーを勝てないということで有名でした。現に青葉賞を使った馬からは、1着馬の善戦は見られても、勝ち馬は出ていません。青葉賞で2、3着以下だった馬は、掲示板にも入らない論外です。
これには色々説があります。
皐月賞が終わってからダービー出走の権利を取りにくる馬は、元々成長が遅れていた馬だから、順調に使われてきた馬には敵わない、だとか、同じ舞台と距離であっても、トライアルレースは走るペースがえてして緩くなるので、本番とは違うペースのため通じない、など様々です。
しかしそんな青葉賞勝ち馬も、特急券制覇組の信用がおけない例外混戦時には浮上してくることが分かりました。現に例外だった3年全てで、青葉賞勝ち馬が3着以内に入ってきています。
ということで、元々のダービー理論に加えて、それを新傾向として提言することにしました。
『ダービーは必ず特急券レースを勝った馬が勝つ。あるいは馬券に絡む』
『特急券組の信用がおけない混戦時は、青葉賞勝ち馬が必ず絡む』
新応急処置理論の確率です。
これに以下の今までの傾向と、今年の3歳路線特有の傾向を加えてみます。
『ダービーはその時最も運の強い馬が勝つ』
『運の強いとは、今一番勢いのある騎手や厩舎も含まれる』
『社台の募集馬、生産馬の活躍』
『フジキセキ産駒の大躍進』
『今年初GI勝ちの騎手』
『今年初GI制覇の厩舎』
『重賞勝ちの無い関東馬は大苦戦』
『重賞勝ちの無い馬はそもそも連に絡まない』
2008年、大混戦の戦国ダービー、予想結果はこうなりました。
■東京優駿日本ダービー(GI)■
◎ アドマイヤコマンド
○ サブジェクト
▲ アグネススターチ
注 メイショウクオリア
△ フローテーション
△ タケミカヅチ
△ マイネルチャールズ
新理論の通り、混戦ダービーは青葉賞1着馬を軸にします。したがってアドマイヤコマンド◎本命で。
これ以外の根拠もあります。
鞍上の川田騎手は、今年の皐月賞で自身の初GI制覇を飾り勢いに乗っています。そして年明けの中山金杯では、橋田厩舎のアドマイヤの馬で勝って、初笑いを決めています。確かに今年、アドマイヤ馬の勢い自体ありますが、松田博厩舎のアドマイヤ馬に乗って活躍している安勝騎手とは対照的に、川田騎手が乗って好走したアドマイヤ馬は、ほとんどが橋田厩舎のものです。
川田自身が初GIを決めたキャプテントゥーレは、レース後に骨折が判明し、ダービーは絶望の回避となりました。しかし廻り合わせるかのように、それと同じアグネスタキオン産駒の馬で、橋田厩舎のアドマイヤ馬でダービー出走が可能となりました。これは川田自身の運がまだ続いている証だと思います。
確かに青葉賞の勝ち馬がダービーを勝ったことは前述の通り無く、今回も勝つまでは分かりませんが、新理論の傾向を信じて、勝たなくても軸には出来ると思いました。自信の◎でいかせてもらいます。
相手筆頭はサブジェクト。近走はダメダメですが、特急券のラジオNIKKEI杯勝ち馬であり、勢いのあるフジキセキ産駒。何が起こるか分からない今年の3歳路線だけに、あっと言わせる好走劇が待っているかもしれません。
そもそもこの馬は、オークスが終わった時点で、フジキセキ産駒の勢いが気になって、本命にしようと思っていました。裏付けとしては、馬主がそろそろ勝っても良いかなと思われるノースヒルズマネジメント(前田幸治)の馬だからです。スティルインラヴ、ノーリーズン、ロジック、そして昨年のローブデコルテなど、ノースヒルズの馬は毎年前半の3歳路線で、何かしらのGIを勝っていきます。そんなノースヒルズが今年はまだ1回も勝っていません。ファリダットがNHKマイルカップを勝つかと思われましたが、5着に撃沈。例年に比べて有力馬の数が少なかったとはいえ、今年もどこかでノーリーズンのような激走があるかもしれないと思っていました。それが今回のサブジェクトだと考えます。よって相手筆頭。
この本命、対抗の2頭には、他の根拠があります。
盟友の迷亭氏が自身のブログにて書いていたことがありまして、氏曰く、『今年はフレンチデピュテイ、 フジキセキ、アグネスタキオンの種牡馬三つ巴で、三者共に2勝づつの持ち回り制となっている』というのです。
確かに今年のGIを見てみると、始めのエルコンは除いてオークスまでは、フジキセキ→フレンチ→タキオン→フレンチ→タキオン→フジキセキときていました。なので氏は、オークスは順番通りにいけば、タキオン産駒が勝つと予想していました。有力馬のリトルアマポーラもいましたし。
ところが勝ったのはジャングルポケット産駒でした。これで流が途切れたかのように思われますが、今年初GIを勝ったのがエルコン産駒だということを考えると、ここは一つの小休止だと考えられます。
なので私はタキオン、フジキセキ産駒のどちらかが勝つと思っているのです。本来順番通りにいっていれば、ダービーを勝つのはフジキセキ産駒でしたし。一つ小休止を挟んだことで、繰り下げでタキオン産駒が来るかもしれません。勝ち馬は特急券持ちの方からが基本です。サブジェクトの勝利、大いにありえることではないでしょうか。
話を元に戻しまして、特注はアグネススターチ。
社台の生産馬であり、何故かダービーで3着にくるプリンシパルステークスの2着馬。プリンシパルステークスはかつてのNHK杯と同じ位置づけだと私は考えています。そのころからここの勝ち馬より、2着以下だった馬の激走の方が目立ちました。過去10年だけを振り返ってみても、2頭も3着に来ています。ある意味オカルト的な選択ではありますが、逃げという自分の形に持ち込んだときはしぶとい馬でもあります。他に逃げ馬不在のダービーで逃げ粘って、あっと言わせるかもしれません。
特穴はメイショウクオリア。
これもプリンシパルステークスと同じような感じですが、京都新聞杯、かつて京都4歳特別と呼ばれていたレースを勝った馬の連帯が目に付きます。過去10年を振り返ってみれば、ダービーを勝ってしまったアグネスフライトをはじめ、ハーツクライやインティライミなど、後の活躍馬の連帯が目立ちます。11年前にはここを勝ったシルクジャスティスが連帯を果たしています。勝ち馬は要注意だということでしょう。
残りの選んだ相手についても書いておきましょう。
フローテーションは、重賞勝ちこそ無いものの、連帯実績がありオープン特別を勝っているので選びました。最近調子に乗っている鞍上と、府中大好きスペシャルウィーク産駒だということも考慮しています。
マイネルチャールズは、一応特急券勝ち馬であることだけを考慮して残すだけ残します。そもそもこの血統は中山コース専門であり、府中では用済みな上、マイネルの魔力により沈む可能性が99%ですが、弥生賞勝ち馬の中距離血統だということだけで残しておきました。
タケミカヅチは、社台の馬ということで残しました。本馬は1勝馬であり、重賞は未勝利です。確かにGV、GU、GIと、全級の重賞で連帯を果たしていますが、紛れも無い1勝馬なのです。ダービーで連に絡む馬は、ほとんどが3勝以上上げており、少なくとも2勝以上必要です。本来なら1勝馬は、ダービーで馬券に絡むこと自体皆無なのですが、唯一3着に突っ込んだことのある最強の1勝馬、シックスセンスも社台の馬だったことを考慮しての選択です。
他の選ばなかった馬に関して。
ショウナンアルバは、特急券勝ち馬ですが、距離、気性、鞍上不安であることから消しました。ウォーエンブレム産駒にはやはり2400mは長いです。オークスにも2頭産駒が出ていましたが、結局馬券には絡みませんでしたし。
クリスタルウイングは、青葉賞2着という理由で切りました。毎年のデータ的に、青葉賞2着以下馬は、掲示板すら載れないほど大敗しています。過去10年においても、青葉賞2着以下馬は23頭が挑戦して、1頭も馬券に絡めていません。そもそも鞍上の内田博は、先週のオークスを見ても分かるようにGIでは用済みです。あれほど調子が良く、抜群の手応えで回ってきたレッドアゲートを何故に6着に沈ませたのか。ここまでくれば内田はGIで好走できないと言っているようなものだと判断しました。
モンテクリスエスも青葉賞3着馬なので、クリスタルと同じ理由で切りました。確かにこちらはクリスタルと違って、今回が距離もコースも絶好の舞台なのでしょうが、青葉賞負け組のあのデータを見る限りでは買えないと判断しました。力だけはあると思われるので、怖い存在ではあると思いますが。
ブラックシェルもGIで2着とはいえ、距離不安と本番での根性実績に欠けるクロフネ産駒。その時点で買う気にはなれません。NHKマイルカップは、距離短縮と馬場悪化による偶然の連帯と見ています。
レインボーペガサスは距離不安で切りました。アグネスタキオン産駒だけに危険かとも思われましたが、やはりどこを見ても距離を不安視する記事が目立ちましたし、血統を見る限りでも2000mですらギリギリです。府中の坂もマイナスに働くとまで言われており、買う要素は見つかりませんでした。
スマイルジャックに関しても、同じことが言えると判断しました。皐月賞ではこの馬の力を最も発揮できる正攻法の乗り方でした。しかし残り200mを切った辺りから、馬がピタッと止まりました。それまで1600〜1800mまでしか使われてこなかったのは、陣営的にも距離不安があると分かっていたからかも知れません。東京コースは好相性であり、数少ない重賞勝ち馬ですが、今回は切ります。
ディープスカイにおいても同じです。本来毎日杯をあれだけ圧勝しているのならば、普通に欲が出て皐月賞に向かっていたはずです。それなのに皐月賞を見送ってNHKマイルカップ一本に絞ったのは、2000mの未勝利戦で大敗しているように、距離不安があったことに他なりません。陣営もそれが分かっていたから向かわなかったのでしょう。その作戦が功を奏してNHKマイルは圧勝しましたが、本来は1800mまでの馬。今回は馬主がダービーに出してみたいから向かわせただけだと判断しました。
それにもしディープスカイが出なかったとしたら、今年はGI馬が1頭も出ない、何とも寂しいダービーになっていたところです。JRAからの圧力があったかも知れないという憶測までできます。もうここまでくれば無しで良いでしょう。
サクセスブロッケンも、ディープスカイと同じ感じで切りました。この馬、そもそも足が曲がっており、競走馬としては無理だと言われていたのを何とか使えるようにしてみたところ、ダート戦を全て圧勝したということだそうです。なので追加登録料を払ってダービーに向かってきたというのです。それだけ聞くと感動話ですが、裏を返してみると、使えないと判断された馬が偶然走ったので、欲が出てダービーに向かってきただけ、とも取れます。私は後者が本音だと考えます。芝を使ったことが無い馬の馬券絡みは、ダービーの歴史を振り返っても皆無です。引退した名伯楽の伊藤雄二調教師も、今週のGallopで書いていました。『私がサクセスブロッケンのような馬を管理したとすれば、あれだけの馬なら初めから芝を使えるようにしますよ。』と。血統だけ見ると芝の中距離血統なのですが、今回は切りが正解だと思います。来たら歴史が覆ります。
エーシンフォワード、レッツゴーキリシマ、ベンチャーナインは何も言わなくとも論外です。今回は距離が長過ぎる上に力負けするでしょう。
これで全ての馬の分析が終了しました。
以上が今年のダービー予想です。
例年に増して、これ以上無いという程の渾身予想で望ませてもらいました。軸馬はぶれる可能性もありますが、書いてきた各馬の傾向や適正が、大幅に崩れることは無いと思います。
確かに今年の3歳路線は、色々な傾向やジンクスが覆されてきました。あえて今回もそれを考えるなら、今年は青葉賞負け馬からも連帯、3着の馬が現れるかも、ということだけは言えるかも知れません。その場合、クリスタルよりはモンテの方だと思いますが。まあ言い出したら切りが無いのでこれだけにしておきます。本番では結局買わないと思いますし。
昨年200万馬券が飛び出しているので、今年はそこまで荒れるとは思いませんが、何せ最後の最後まで分からなかった今年の3歳クラシック路線。それでも昨年は、ウオッカを本命◎にさせてもらい、1着は当てることの出来たダービー。今年も今まで悉く外してきた苦労が、ここで報われることを祈ります。
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今週は他にもGUが2戦あります。そちらの予想も書いておきます。
■金鯱賞(GU)■
◎ タスカータソルテ
○ スウィフトカレント
▲ ローゼンクロイツ
注 ヴィクトリー
△ インティライミ
△ アドマイヤオーラ
△ バトルバニヤン
平坦巧者、中京巧者のタスカータソルテ◎本命で。
スウィフトカレント、ローゼンクロイツ、インティライミ、アドマイヤオーラも、同じ理由で選びました。
ヴィクトリーは終わった馬かもしれませんが、今年、横典と近藤英子の馬コンビは絶好調です。あれだけ勝ちあぐねていたカンパニーが重賞連勝、コンティネントも自己条件のレースを、人気薄で2着と好走させています。今回は逃げることが有力視され、もしかしたらの逃げ切りがあるかも知れません。一応押えに。
■目黒記念(GU)■
◎ アルナスライン
○ ダブルティンパニー
▲ ヒカリシャトル
注 フォルテベリーニ
△ ロックドゥカンブ
△ トウカイエリート
△ ブラックタイド
△ ホクトスルタン
57.5キロを背負ってのあの圧勝劇を見る限り、アルナスラインが3着以内に入らないことが予想できません。よって◎本命。
相手は2400〜2600m戦で3着以下無し、もしくは好走している馬を中心に選びました。
逃げ馬が3着以内に粘ったことの無い目黒記念ですが、ホクトスルタンは横典が乗ってくるので一応数を増やして押えておくことにします。
今週は出費が大変ですわ。